皆さん、こんにちは。
暑い日が続きますが梅雨があけたんでしょうか。怖いぐらいの暑さで、日中の外出が怖いですね。エアコンを効かせた部屋で過ごしましょう。
- オススメ度;★★★
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再読度;★★★
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作品概要
- ジャンル;フィクション
- 著者;ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー(Jerome David Salinger、1919年 - 2010年、アメリカ生まれ)。「ライ麦畑でつかまえて」の原型となる作品「僕はちょっとおかしい(I'm Crazy)」が雑誌「コリアーズ」に掲載。ヤッピーのような生活を送り、またニューヨークのボヘミアンとも多く交流を持つようになる。1949年頃、コネチカット州ウェストポートに家を借り執筆生活に専念、「ライ麦畑でつかまえて」の執筆を開始。1950年秋「ライ麦畑でつかまえて」が完成。当初ハーコード・プレスから作品は出版される予定だったが、「狂人を主人公にした作品は出版しない」と出版を拒否される。文壇からは賛否両論があり、また保守層やピューリタン的な道徳的思想を持った人からは激しい非難を受けた。しかし主人公ホールデンは同世代の若者からは圧倒的な人気を誇り、2007年までに全世界で6000万部以上の売り上げを記録。現在でも毎年約50万部が売れているとされる。
- 受賞;
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あらすじ
グラース家の末っ子である女子大生のフラニーと、そのすぐ上の兄で俳優のゾーイーをめぐる、1955年11月のある土曜日の午前中から、翌週の月曜日にかけての物語。
・フラニー;晩秋の駅のプラットホームで、女子大生であり自慢のガールフレンドであるフラニーの到着を待つ大学生のレーン。ふたりはさっそく気の利いたレストランで昼食を取るが、自己顕示やスノッブ的な振舞いに何の疑問を持たないエリートのレーンに対し、青年らしい潔癖さと、自らの過剰な自意識に悩み、演劇をやめようとさえしているフラニーとの会話は次第にすれ違いをみせ始める。レーンはパーティとフットボールの試合の予定を気にしているが、フラニーが失神した時、彼女を介抱し、週末の計画を延期する。彼女が意識を取り戻した後、彼は彼女を宿泊先に送るためタクシーを呼びに行き、フラニーをひとりにする。
・ゾーイー;週末の出来事から二日後の月曜日の朝。週末を一緒に過ごすこともなくニューヨークの自宅に戻ったフラニーは、そのまま居間の寝椅子に寝込んでしまう。心配した母親のベシーは、5歳年上の兄であるゾーイーに助けを求める。自らも兄たちの影響を強く受けているゾーイーは全身全霊をかけて説得を試みるが、「言葉の曲芸飛行士」である彼の饒舌さは時に脱線を繰り返し、ますますフラニーを混乱させてしまう。ゾーイはバディを装ってフラニーに電話をする。やがてフラニーに見抜かれるが、ゾーイは会話を続ける。ゾーイはシーモアから以前もらった教えを共有し、前向きに愛とともに生きるべきだ、誰も気づかなくてもイエスにはわかると示唆する。ゾーイが電話を切った後、フラニーは両親のベッドに横たわり、天井を向いて微笑む。
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おすすめ
名門の大学に通うグラス家の美しい末娘フラニーと俳優で五歳年上の兄ズーイ。物語は登場人物たちの都会的な会話に溢れ、深い隠喩に満ちている。エゴだらけの世界に欺瞞を覚え、小さな宗教書に魂の救済を求めるフラニー。ズーイは才気とユーモアに富む渾身の言葉で自分の殻に閉じこもる妹を救い出す。ナイーヴで優しい魂を持ったサリンジャー文学の傑作。
- サリンジャーの名作といわれる作品です。すねる妹と必死になだめる兄を中心とした物語。
- すねる年ごろのフラニーの気持ちは何となく分かるんですが、兄のズーイの饒舌な問いかけはクドイ気がします。
- サリンジャーの文体というか表現は堅苦しくなくて面白いですね。
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