皆さん、こんにちは。
少し夏バテ気味の最近です。冷たいそうめん、きゅうりとザーサイの冷奴、冷えたビールが体に染みます。そして、週末に入る水風呂です。夏バテには鰻や焼肉、サウナで汗をかくとかありますが、自分は無理せず夏バテを楽しむことにしてます。
今日の小説の紹介は「紙の動物園」です。
【紙の動物園】心温まるSF短編小説
- オススメ度;★★★★
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再読度;★★★★
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作品概要
- ジャンル;SF小説短編集
- 受賞歴;2012年、ネビュラ賞、ヒューゴー賞、世界幻想文学大賞短編部門賞、受賞。
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映像化;「Arc アーク」は、2021年 に公開予定の日本映画。監督は石川慶、主演は芳根京。ケン・リュウ著の「円弧(アーク」」を原作とし、人類で初めて不老不死となった女性の誕生をきっかけに巻き起こる世界の変容を描く。
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作者紹介
ケン・リュウ、1976年、アメリカ合衆国生まれ。小説家、翻訳家。SF作品を得意とし、数々の賞を受賞している。1976年、中国の蘭州に生まれる。8歳の時、両親とともにアメリカに渡り、以後はカリフォルニア州で育つ。ハーバードに入学し、法律を専門に学ぶ。卒業後は弁護士、プログラマー、中国語書籍の翻訳者として働きながら、短編小説を中心に活動。2012年に、「紙の動物園」でネビュラ賞とヒューゴー賞と世界幻想文学大賞の短編部門で受賞、史上初の三冠を達成した。
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あらすじ
- 紙の動物園
- もののあはれ
- 月へ
- 結縄
- 太平洋横断海底トンネル小史
- 潮汐
- 選抜宇宙種族の本づくり習性
- 心智五行
- どこかまったく別な場所でトナカイの大群が
- 円弧
- 波
- 1ビットのエラー
- 愛のアルゴリズム
- 文字占い師
- 良い狩りを
香港で母さんと出会った父さんは母さんをアメリカに連れ帰った。泣き虫だったぼくに母さんが包装紙で作ってくれた折り紙の虎や水牛は、命を吹きこまれて生き生きと動きだした。魔法のような母さんの折り紙だけがぼくの友達だった。中国移民の二世である息子と母との心の隔たりと悔恨を、「動く紙の動物」というファンタジックなギミックを使って、素晴らしい物語へと織り上げている「紙の動物園」。縄文字(縄の結び目で文字を表したもの)を知る部族の長と、それを遺伝子ビジネスに利用しようとするアメリカ人との騙し合いが描かれ、文化人類学SFとでもいうような独特の世界観が楽しめる「結縄(けつじょう)」など、どれも粒揃い。
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おすすめ
ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝いた表題作など、第一短篇集である単行本版『紙の動物園』から7篇を収録した胸を打ち心を揺さぶる短篇集15の物語が収められた、SF短編集。いかにもSFらしい話もあれば、純文学的な話もあり、幅広い作品群です。どれも素晴らしい、珠玉の15編。
- ストーリーに叙情性があり、読み終わった後にしみじみと心に染み込みます。
- 15の短編集ですが、長さがちょうどよくて、優しい物語が多いです。
- 読み終わったら保管しておいて、子供が読書を始めたら読ませたい作品ですね。
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